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アイディンさんを破壊してみるの会。  

アイディンさんを変な人にしてみたSSを書いてみた。(半分ギルチャネタよねこれ)
本気で変なので続きは覚悟してから開きましょうね!



あとで不愉快である! って言っても責任は一切もちませんので!


 荘厳華麗な城を見上げるその場所に、その騎士は部下二人を従えて佇んでいる。
 白銀の豪奢な鎧が時折太陽光できらりと光り、イメンマハの住人(主に女性)がほぅ、と感嘆のため息を漏らす光景がそこかしこで見られた。
 が、職務に忠実な彼にとってそれは大して気にするような事柄ではなかった。


 とりあえず、今日の今まではそうだった。










 「アイディンさまってかっこいいけど…彼女とかそういう人の噂ってないよね?」
 「やだ、あんた知らないの? アイディン様ってロリコンって話よ」
 「ちょ…えええええうそぉぉぉぉ!?」
 「10歳ぐらいの子が旬らしいわよ?」
 「うぁーやだぁショックにも程がある…」









 その二人の話し声が聞こえてきたとき、アイディンは一瞬仕事も何も放り出して詰め寄りたくなった。
 その噂の出所を問いただしたい。なんとなく酒場のルーカスあたりが面白そうに吹聴してそうな気がしないでもないが、ああ見えてそこまでするような人間ではないんじゃないかと推測したりはする。とするとガルビンか。あのアヒルみたいな面白い口をした、強きに弱く弱きに強いあのガルビンなのか、と証拠もないのに疑い出しそうになるので、きっちり尻尾をつかんでから犯人をとっちめに行かねばなるまい。
 そうアイディンは強く強く決意したけれど、しかしそんな暗い思いと裏腹に、彼はやはり彼だったが故にその場で立ち尽くすしかなく、どんよりとした怒りがアイディンの全身を包み込む。
 両脇の部下ふたりが、微妙に気まずい空気を伴いつつあからさまにアイディンから目を逸らした。もっとも、部下たちはその噂の原因になりそうな「それ」を知っているので自業自得に近いんじゃないか、と密やかに苦笑するしかないのだけれど。
 と、そんな空気を切り裂くような、甲高い少女の愛らしい声がアイディンの名前を呼んだ。

 その声に、部下二人はほっと安堵のため息をつき、アイディンの暗い怒りはゆるゆると大気に溶けていく。彼が立ち去ることもなくその場にいるのは、彼女に会えるからという理由も実は大きい。

 少女は見た目だけならば12、3歳に見えた。
 だが彼女はミレシアンという新しい種族の娘である。アイディンたちトゥアハ・デ・ダナンとは違い、短期間で転生なるものを繰り返し、記憶と能力以外の全てを一新することができる(年も髪の色も瞳の雰囲気や性別すら変わってしまうと、彼女は笑っていた)ため、見た目の年齢と実年齢が合わないことが多い。
 それにアイディンに会いに来たこの少女は、実は世界を救った「エリンの守護者」の二つ名を持っている。以前はすらりとした手足を持つ勇ましい美女剣士姿だったこともあったのを部下達は覚えていた。それはもう、その姿を見た人々全て、男女関係なく見とれるほどに美しかったのだ。忘れろというほうが無理かもしれない。
 その守護者は先日何度目かの転生してきたと白銀の鎧を見上げる。


 「そうか、しばらく姿を見なかったから心配していたんだ。……何事もなさそうでよかった」


 滅多に変わることのないアイディンの顔色がばら色に染まっている。厳しい眼光を放つその目もどこかとろりと眦が下がっていた。見てはいけないものを見た気がして部下達はそっと目を逸らした。長くみているとなんだか体に毒っぽい気がしてならないのかもしれない。

 それでね、と幼い声で少女が言葉をつむぐ。アイディンは胸に暖かく疼く思いを感じながら少女の口が開くのを待っていた。









 ―――その怒号は大通りをずっと先に行った広場まで響いたという。









 「な、…なにを言ってるんだ君は! お別れだって…何故だ、どこに行くというんだ!?」
 まさか、アイディンからこんな反応されると思っていなかったのだろう、少女は丸い目を更に丸く見開いて口をパクパクさせている。
 部下二人はああ、守護者殿も可哀想に…とミレシアンの少女へと、心静かに同情した。

 さてミレシアンの少女の言い分はこうだ。
 ウルラ大陸も隅々周ったことだし、さて何か新しいことを…と思っていたところに、イリア大陸での調査隊募集の話を知った。面白そうだから調査隊に加わって別大陸を踏破してくる。勿論、偶にはウルラに戻ってくるけれど以前ほど頻繁に会いにくることも出来なくなるだろう。だから暫らくの間お別れを告げに来たのだ、と。

 「以前私と約束したじゃないか! 危険なことはするなと! 君はその約束を反故にするというのか…? そんなことは許すわけにいかない!」
 アイディンは尚も声を荒げる。彼女が自分の目の届かないところで危険な目に遭うかもしれないのがたまらなく嫌だった。
 勿論、守護者の二つ名は伊達ではなく、この少女ならばよほどの強敵相手でもない限り負けを喫することはないだろう。
 それでも、アイディンは嫌だった。
 もしかしたら、私のことなど忘れてしまうかもしれない。もう二度と会えないかもしれない……、それがとても怖いのだ。
 キリキリと心臓に穴が開きそうな痛みを堪えながら、アイディンは説得と説教を繰り出す。そんな危険を冒さなくとも君にはウルラ大陸で豊かに生活できるだろう、と必死に引き止める。
 それでも、少女はアイディンの説得に首を縦に振ることはなかった。
 決めたことだからと困ったように言い、もう時間だから行くと蜜蝋の羽をぽぃ、と高く放り投げる。
 直後、光と共に少女の小柄な姿が霧散した。

 今の守護者殿絶対にアイディン隊長の説教から逃げたよな、守護者殿のアイディン隊長に対する好感度が微妙に下がったよな、と部下二人がアイコンタクトを交わすその前で、アイディンは打ちひしがれたように膝をついた。


 「どうしても……君は、私の傍にいてくれないのか…!?」
 悔しげに呻き、懐から以前彼女にお守りとして預けた事のある大切な指輪を取り出した。
 ダンバートンのスチュアートから愛する人の無事を祈るお守りだと聞いた、と自分に告げた時の少女の真っ赤に染まった柔らかそうな頬だとか、へにょりと垂れ下がった眉毛の下で少し潤んでいた丸い大きな瞳だとか、もじもじと恥ずかしそうに胸の前で組まれていたほよほよそうな手指だとか、色んな要素がアイディンの色々なツボにクリーンヒットしていて思わず手が伸びそうになってしまったその時の事は今でもアイディンの胸の中で甘い思い出として鮮やかに残っている。あの時は大した物じゃないと誤魔化したが、今は誤魔化しようのない愛おしさが彼女に対して募っていた。
 ……これから先も二人で甘酸っぱい思い出を作っていくものだと思い込んでいた自分が、とても悔しい。尚、ぶつぶつと口に出しているので部下二人には色々丸聞こえだった。うわぁ隊長そんなことを考えていたのか、でも少なくとも守護者殿って隊長のこと異性の友達程度にしか思ってないよね? と再びアイコンタクトを交わした。
 だがそんなことに全く気づかない(気がついていてもどうでもいい)アイディンは、唇をかみ締め拳を強く握り締める。すっくと立ち上がり何かを断ち切るように空を見上げた。
 やがて、静かに背後の城を見つめ、

 「ふたりとも」

 視線を王城から降ろし、部下二人に真摯なまなざしを向けた。ビクリと体が震えた二人だったが、気を取り直し
 「……はっ、何でしょうかアイディン隊長」
と敬礼を決める。
 「私は……、彼女を生涯護ることを決意した。イメンマハ守備隊長の職を辞することにする。後の事はお前達に任せよう、……頼んだぞ!」
 アイディンは重々しくそう告げるや否や鎧姿でどこへともなく走り出す。重鎧をきっちり着込んでいるのに、その足はとても軽く動いているように見えた。やがて土煙が収まる頃には、白銀の男の姿はどこにもなかった。




 「………」
 「………」




 あとに残された部下二人は、言葉もなく顔を見合せ。
 イリアに意気揚々と旅立ったのであろう世界の守護者に、強く生きろと祈るのだった。











 合掌。




アイディンさんの思考が色々傾きすぎる件について。そしてオチはいつものように強引です。毎度のクセです。・゚・(ノД`)・゚・。
ヒロイン? のミレシアンの女子の名前募集中!(すんな)

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コメント

ヒロインのお名前は「みおりん」で!w


くすくすくす

なぎー #- | URL
2007/12/10 01:22 | edit

No title

お断りだ(*´ワ`)ノ

りりっこ・ざ・ねるまえ #- | URL
2007/12/10 13:16 | edit

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